The Times They Are A-Changin'/Bob Dylan

四方へと旅を続ける者たちよ 集まれ
水位が上がっていることを認めるんだ
君たちはすぐにずぶ濡れになるだろう
大切にすべき時間が残っているのなら
泳ぎ始めろ 石みたいに沈んでしまう
とかく時代は変わりつつあるのだから

ペンで未来を予言する作家よ批評家よ
その目を見開き続けるんだ
こんなチャンスは二度とない
あまり早く口を開くな
まだ車輪は回り続けている
誰の行く末も決めつけることはできない
今の敗者が後の勝者となるように
時代は変わり続けているのだから

議員たちよ その叫びを心に留めておくんだ
入口に立ってホールをふさぐんじゃない
傷ついた者が立ち往生してしまうから
外では戦いが繰り広げられている
すぐにその窓を揺らし壁を震わせるだろう
時代は変わりつつある

国中の父親たちよ母親たちよ
理解できない物事を批判してはいけない
あなたの子供たちはもはや支配下にはない
古い道はみるみる傷んでいる
手を貸せないのならどうか出ていってもらいたい
時代は変わりつつあるのだから

線は引かれ
呪いはかけられた
遅きものは
やがて速きものへ
今この時が
やがて過去となり
秩序は急速に色褪せ
一番手が最後尾となるように
時代は変わり続けている

Superheated/New Order

ときどき目が覚めると
空は灰色
君はここにいない
僕の隣にはいない
棚の上には
君が使っていた化粧品
そして他の誰かの写真
僕は砕け散る
始めから存在していないかのように
確かに僕らは愛しあっていた
キスもしていた
僕が言うべき言葉を
君は聞いてくれるだろうか
ふたりの生活が広がっていた
ある短い一日のように

君がどれだけ求めようと
これが僕の願いなんだ
君は僕を閉じ込めていた
金網に捕まった鳥のように
僕らはあらゆる面で違う
だけど同じくらい似ている
あの日々を思い出す
どうにか変えたいと願っていた日々を

ときどき目が覚めると
地獄の悪魔のように怒り狂っている
見捨てられたような気がして
体がつらく感じる
でも君のせいじゃない
全部違う
僕のせいだ
こんなふうになってしまったのは
ときどき目が覚めると
孤独を感じる
怒りを感じる
君がいなくなったからだ

君は過去を返してって思うだろう
でも僕は泥棒なんかじゃない
君が終わりを告げた
そして去ろうとしていた

だからもう すべては終わったんだ

The Game/New Order

この何もない空間で
僕らは暮らしながら
この声を届けるために
どれだけ努力すればいいのだろう
僕らは屈しない
あきらめもしない
子供たちを育てながら
僕らは戦っている

晴れ渡った空
だけどそれは見えない
それは僕らが呼吸している
空気の中にあって
とても近くにあるけど
触れることはできない
だけど確かにここにあって
日々の暮らしとともに
愛おしく思える存在
それは永遠であり
僕らの心に刻まれた結晶

空より高く
手の届くその先にある
もし僕らが終わったとしても
非難されたりはしない

これが僕らの生きる時代

晴れ渡った空
だけどそれは見えない
それは僕らが呼吸している
空気の中にあって
とても近くにあるけど
触れることはできない
だけど確かにここにあって
愛おしく思える存在
人生はピュアであり
スペシャルなもの
プレシャス・メタルをもっと
終わりじゃない
悪いものじゃないよ
これが人生
人生に終わりはない

Unlearn This Hatred/New Order

HEARTACHE

こんな憎しみは忘れてしまおう

HEARTACHE

二歩進んで 一歩戻る

こんな憎しみは忘れてしまおう
偽りなく生きなければ
過去を振り返らずにいよう
だけど何も知らないふりもやめよう
僕の記憶の中にいる君
そこから始めなければ
こんな憎しみはなかったことにして
僕は君のファンなんだ

二歩進んで 一歩戻る
君のかたい心にひびが入るのを待っている
僕にわかるように合図してよ
僕の周波数に合わせてくれ
どこか違うところに連れていってくれ
こんな人間に勝利をつかませてくれ
君の信頼を得るためになら
君の傷が癒えるためなら待っていられる

君は狙われた身
僕はハンター
毎日君のことを考えている
自然と恋人に思っている
何をすればいい?
そして今 こんな胸の痛みは
味わったことのない世界
これはもう運命なんだよ
僕が君の男になる

こんな憎しみは忘れてしまおう

Nothing But A Fool/New Order

昨夜の夢で彼女の顔を見た
ひどく傷つく出来事だったよ
ワインを飲んだとき
彼女が心に浮かんだ
そして今 失ったものへの
痛みを受けているところだ
彼女は別の場所に行ってしまった
二度と戻ることはない
何が起きようとも

時に君は自分が持っているものに気づかず
自分は他の大勢より優れていて
世界は自分のものだと思い込んでいる
だけど君は単なる愚か者なんだ
もし君に彼女を抱き寄せることができるなら
心に彼女を感じることができるなら
彼女を逃がしてはいけない
遠くにやってはいけない
ひとりになった後で打ちひしがれてしまう
彼女が抜け出さないように
遠くに行かせないように

とても恥ずべきことだったよ
大きな痛みを引き起こす
あの日はそんな一日だった
君の顔を背けさせて
まるで他人のように
僕はそれほど愚かで
残酷な人間だった
そして年月が過ぎてゆく
僕は嘘のない言葉で
「まだ君を愛している」
だからといって何ができるだろう?

Academic/New Order

私の世界は君とともにあった
かつてそんな時代もあった
でもそれは若さゆえの過ちだった
避けられない運命だった けれど
この毒混じりの一杯を口にする
君は真実を奇妙に歪めていた

君のことを覚えている……

心臓は冷たく
乾いた血の流れる君には
砕け散る波しぶきや
荒れ狂う嵐が永遠に止まり
恋人たちの瞳が
ハーモニーの中ロックされる
そんな光景を見ることも聞くことも
決してないだろう

危険が迫っていることには気づいていた
頭の中に居着くストレンジャー
我慢ができなかった
顔を持ち 魂を持ち
何も持ち合わせていない
空虚な穴以下の彼を
僕は諦めた いつかの話だ
そして君の運命は定められた
しかし君が知ることはなかった

Stray Dog/New Order

すべての幸福の秘訣は無条件の愛
ただ彼女を笑顔にしたかっただけ
その笑顔が少しの間 続くように
家の中でできることは全部する
たまには特別な場所で羽根を伸ばして
永遠に残る思い出を作る
あの頃 僕らはともに過ごした

すべての幸福の秘訣は無条件の愛という
それと友情 そして善くあろうとすること
飲まないでいようとすること
だけど飲まずにはいられない 性なんだ
トラブルを起こしたり巻き込まれたり
どうにか生き延びようとしている
引きずりこまれないように
荒涼と広がるグリンペン沼に
沼の暗闇の中に

その身を擦り減らされないように
詐欺師や人殺し、嘘つきにならないように
引きずりこまれないように
沼の荒れ地に
沼の暗闇の中に
ライアーよりも ラヴァーでありたい
サプライヤーよりも ラヴァーでありたい

すべての幸福の秘訣が無条件の愛であるなら
僕を恋しく思ってくれ
「ときどきそう思うわ
 あなたがいなくなったときにそうだったように
 あなたの存在が必要だと思う
 何年の前にあなたと会ったときのような気持ち
 そんな時代を手放すなんて大変なことだった
 でもすべては移ろいゆく
 炎のゆらめきのように私たちは動き続ける
 人生は不安定なもの いつだって変わり続ける
 いつだって同じままではいられない
 爆弾の中の原子が大きな痛みを生み出すように」
だから僕は行き場のない場所へとやってきた
そして自由と荒野の叫びを投げ捨てた
君といられるように
そばにいられるように